平谷美樹の「鉄の王: 流星の小柄」。

★3.5 シリーズ化されるらしい。

宝暦4年(1754年)のこと。2年前に改易となった下野金矢藩の鉄山奉行だった鉄鐸(さなき)重兵衛は江戸鍛冶町のこしき長屋で鉄屑買いを生業に。

持ち込まれた小柄は流星鉄(隕石)で作られており、そのことから上総兼地家の幕府転覆騒動に巻き込まれる。

蝦夷系歩き筋踏鞴(すじたたら)衆の橘組の多霧、出雲系の荒神の十挙(とつか)の一党、鉧 ( けら )の甚右衛門の一党、更には幕府の鉄山改方の関谷小十郎らの暗躍も。金矢改易の真相は。

紀元前から幕末までの製鉄話を網羅し、古代史に強引に結びつける物語もそれなりに面白い。古代史フ