植松三十里の「燃えたぎる石」。

★3.7 常磐炭田を開発し横浜開港時に真っ先に石炭販売店を開いた片寄平蔵の半生。

「桑港にて」掲載の中編を大幅加筆し長編文庫化したもので、この後に「黒鉄の志士たち」を手掛けたようである。

笠間藩の飛び地である岩城の材木商の平蔵はペリーの蒸気船を目の当たりにし石炭の重要性に気づく。

地元岩城の近くで燃える石を噂を聞きつけ鉱床に行き着く。石炭は大きな産業になると・・・。

節目に同藩出身の算学者・小野友五郎に教示を受け、石炭の活用法を広げていく。
注)鳴海風『怒濤逆巻くも  幕末の数学者小野友五郎』がお薦め。

反射炉やキューポラ、コールタールの製造と