連載:科学・数学

「それは想定しなくてよい」その2 福島原発事故の電源喪失

前日記で、福島第一原発について触れたが、その事故はなぜ起こってしまったのか、防げなかったのだろうかについて再び考え始めた。資料を調べたり考察を加えた内容を、ふたたび書いてみる。

前日記「それは想定しなくてよい」https://smcb.jp/diaries/7519319

この福島第一原発の1号炉から6号炉は、濃縮したウラン235による連鎖的な核分裂反応を、軽水(通常の水)で減速し、かつ制御棒の出し入れで発熱反応を抑制するタイプの原発で、沸騰水型と呼ばれる。
しかし制御棒を差し込んで、反応を抑制しても核燃料から発生する余熱が常に生しているため、いつも