大笑いした

私は二歳上の兄を尊敬していた。

この兄は時折、おネショをする癖があった。
母は色々な治療を試みたがうまくいかなかったようである。
子供心にも私は彼に同情していた。
ある夜、隣で寝ていたこの兄が真夜中、私をゆさぶり起して、
「また、やってしまった」
と情けない、泣きそうな顔をした。
私はその時、どう思ったのか、あまり覚えていない。
あれを兄にたいする同情でしたのか、尊敬でしたのかもよくわからない。
ひょっとすると同情でしたのかもしれない。
たしかなことは兄がおネショをしたならば、こっちは、もっとデカい大きなことを
やってやれと考えたのである。

いずれに