「寒月」

 「寒月」

肌を刺すやうな
透き通った寒さの中で
私は何かを思い出した

あの時の
繋いだ腕の温もり
耳元で囁くような
貴方の吐息

青白い寒月が
空に浮かび
舞い上がったままの
二人の心は
淡く輝く月の光に
照らされたまま
戻れない

雪が舞っている

何処に行こうとしている
何を探そうとしている

もうあの時には
戻れないというのに

(13-12)

_
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$


大分、以前に書いたものです!
今の時期に良いのかな?

カテゴリ:アート・文化