連載:大相撲

角界を揺るがす暴行・傷害事件の調査報告などを聴いて

この事件が一気に明るみに出たのは、九州場所3日目の11月14日のことだった。事件が起こったのは、大相撲の鳥取巡業中の10月25日から26日にかけてというのだから、ほぼ3週間も経ってからのことだった。
 初日になって、突如貴ノ岩の休場が発表された時には、一般には未だ何の事やら判らずだった。そんなひどい暴行を受け、傷害まで負っていたなどとは知られてはいなかった。事件の加害者横綱日馬富士は出場していた。初日、2日目と連敗して休場になった時には、その理由は違う名目でだった。
 つまり、相撲協会の対応は極めて遅かった。その事件の事実を把握するのも遅かったのであった