連載:百人一首2

[百人一首]82 思ひわび

思ひわび さても命は あるものを
憂きにたへぬは 涙なりけり

つれない人を想い悩んで、それでもやっと命だけは繋いでいるのに
そのつらさに耐えきらないで、涙ばかりあふれでる事だなあ

■■鑑賞■■
「思いわび」というのは、恋歌に良く出てくる表現
思い続けて、思う事自体に疲れきってしまった状態

さても=それでも
それでも、命だけは繋いでいるのに

もう、その時の感覚を思い出すのも難しいですけど
こんな私でもありました。
「思ひわび」たこと

中学2年の時だった
好きな女の子がいて
思い続けて、息が出来なくなった。
日常の呼吸動作そのものがつらくなった。