連載:人物

芥川龍之介のラブレター

心にひびく日本語の手紙、から

■■芥川龍之介のラブレター■■
芥川龍之介が、結婚相手が嫁入りしてくる二月二日を前に、相手に送った手紙です。
長いので部分部分だけ、かつ現代語に直して書きます。

だんだん二月二日が近づいて来ます
来方が遅いような気も早いような気もします
(中略)
何だかこれを書いているのが間だるっこいような気がし出しました
早く文ちゃんの顔がみたい
早く文ちゃんの手をとりたい
そう思うと二週間が眼に見えない岩の壁のような気がします

今 これを書きながら 小さな声で「文ちゃん」と云ってみました
学校の教官室で大勢外の先生がいるのですが