● 袖擦り合うも多生の縁


 昭和の時代、お節介おばさんとかがいたりして身内以外の子どもや、近所の人たちに気付いたことを注意したするのが当たり前だった。そこには共同体としての自覚や仲間意識が確かにあった。

 知らない人とか知っている人とかの境界もなく、分け隔てするという発想も無かったような気がする。


 昔、スカートで自転車に乗ってる若い女性が、オッサンに「ねえちゃんパンツ見えるでー」と声を掛けられたという話を母から聞いた。母は「嫌らしいわねー」と言っていた気がするが、今思うとそのオッサンは「注意してやった」という意識があったのだと思う。確かに、からかうつもりもあったのだろう