私の右側を走り過ぎる人がいる。また来た。まただ。もう数えるのはやめだ。私でまた前の人との差が広がる。仕方がない。これが今の私なのだ。
それにしてもやっぱりシンジラレナイ。運動など無縁な人生を送ってきたこの私が、60歳を過ぎてから走っているなんて。自分が一番驚いている。
やっぱり生きていることが一番だ。生きていれば、こうして想像もしていなかった自分に出会える。などと思ってみたが、やっぱりキツイ。
練習の時とは全く違う。自分のペースも何もあったもんじゃない。コースの中はどこにも人がいて、応援している。
女子駅伝は大勢が応援に来ると知ってはいたが、自
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