奥山景布子 の 寄席品川清州亭

★3.5 文庫書下ろしシリーズ初作。嘉永6年(1853年)ペリー来航で御台場建設に大騒動の年である。

大工の秀八35歳、女房のおえいは31歳、いっしょになってから13年になるが子供ができない。神田の実家の継母と折り合いが悪く、10年前に夫婦で品川に移ってきた。秀八は腕のいい大工の頭領、常時3人の弟子をかかえている。おえいは人を使って団子屋を営むほか、自分で作った端切れの小物も売っている。

そんな2人が品川に寄席・清州亭を持った。こけら落としからその後の運営などにかかわり、色んな事件がおきるのだが・・。

材木問屋の木曽屋庄助は分割払いで木材を提供して