連載:人間関係・交わり

河野克典バリトンリサイタル―今は亡き友人との交流を偲びつつ(1022)

昨6月7日の夕べは、タイトルに掲げた河野克典さんのバリトンリサイタルだった。
 河野克典氏は、もとより我が国の代表的バリトン歌手のお一人である。
 その方が、どうして、ご自身のリサイタルのご案内を下さるようになったのか。
 だから、リサイタルの中身そのものよりも、一連の経緯を端折って紹介を試みてみようか。

 wakoh自身はそう社交的な人間ではないけれど、それぞれの段階で、友人には恵まれてきた。
 中でも、第二次世界大戦の末期から、その戦後にかけての6年間、苦楽を共にした中学・高校での友人の靱帯は、少しずつその人数が減ってきているのはやむを得ないとして