連載:宗教2

好事も無きにしかず (自分のためのメモ)

碧巌録のなかに、首記の言葉がある。
いいことは、無いほうがマシだ、という意味。
その裏には、いいことの本質にまつわる洞察がある。
いいこととは何か。

受験に無事合格して大学に入ることができた。
合格した本人にしてはいいことであろう。
しかしボーダーライン上にいて、結果、
不合格だった人にとっては、この人が合格したために
自分が落ちたことになる。

ある人にとっていいことは、立場が異なれば
悪いことになる。どちらが正しいのか。
そこにどちらが正しいという根拠はない。
どの立場に立つかによって、評価が変わってしまう。
大学に受かったことは、よいことであり、