東京国立博物館「縄文―1万年の美の鼓動」

縄文土器中心の博物展では地味と思われがちである。
しかし、昨年秋、京都国立博物館で開催された「国宝展」で一番人気があり混雑していた会場は、3階の土偶の会場であった。
それを今回、一部外国(中国、インダス、メソポタミア、レバント、エジプト、キプロス)の土器の類もあったが、東博の平成館全部を使って、縄文・弥生時代の土器等を中心によくぞ集めたものだ。

今回の展覧会の中で、展示の工夫に目を見張った。地味で暗くなりがちなテーマと展示物を博物館的配置で見せていたが、第5章「祈りの美、祈りの形」では、白を基調としたコーナーとし、らせん状で展示物を見せることで、動線で