出久根達郎 の 御書物同心日記

★3.7 シリーズ初作。こちらは江戸城紅葉山文庫に勤める同心の物語、時代は天保3年(1832年)のころ。

家康が集めた蔵書をはじめとして歴代の将軍の蔵書を保管、管理するところ。 一度も火災に会うことなく現在に伝えられているのは驚異的。その中に「御書物方日記」なるものが150年間(1706-1857)分残っている。 書物奉行が毎日残した業務日記である。作者はこれをもとに物語を創作したのだ。

2人の書物奉行の下に21人の同心がおり、その半数ずつが一日交替で勤務し宿直の後翌日は休みというのを繰り返す。 東雲丈太郎は26歳で初めてこの職に就いた。西の丸奥火