佐藤雅美 の 魔物が棲む町 物書同心居眠り紋蔵10

★3.6 再読シリーズ10作目。

今回は高利貸の高金利の罰、悪意で他人を訴える「申掛け」、町人の仇討、武鑑の歴史、下馬評の語源、御三家付家老五家、拝領地と年貢地、人足役銭、僧侶の肉食と女犯の罪、正倉院の蘭奢待などに関する蘊蓄。

金右衛門は御赦によりちよと北紺屋町へ帰ってきた。公事師の段平が姉のとよにやらせるという谷山の料理茶屋・観潮亭に投資することになり、娘のちよは看板娘として披露される。

解説には「大日本近世史料」から「御三家付家老五家の悲願」の話は1826年(文政9年)ころとある。文吉、ちよはまだ12歳だ。今回の再読はかつてないほどの至福の時を