キリマンジャロ 7

23:10 出発
靴下の上にはったカイロがあまり役にたっていない。
そこだけ冷たさを感じる。
黙々と付いて行く。そのうち、ガイドやポーター達が陽気に歌いだした。この高所でなんという声の高さだ。息苦しくはないのか、私のポーターも素晴らしい合いの手をいれる。なかなか上手い。みんな陽気だ。私達を元気付けてくれている。
しばらくは元気付けられ、楽しかったのだが、だんだん煩くなってきた。
私は小さな声で童謡を歌いだした。息が切れないように、そっと。お正月、雛祭り、鯉のぼり、お月様、シャボン玉、焚き火、後、何歌っただろう。
そうすると、泣けてきた。涙が流れる。歌詞