【俳句ノートまとめ】あけび庵

俳句のまとめ

枝豆や遠くにつまむ塩の粒
枝豆や湯気に浴びせる塩の粒
夕涼みちょっと小風の情けかな
空蝉のカラリ落ちたり風の音
葭切と落日あかいと納めたり
茹ってもエンジンかかる蝉の声
蜜吸いの急きて羽ばたく黒揚羽
霊迎茅の火の粉の行き処
薄暮さえ蜩時雨なる命
蜩の鳴いて薄暮の命かな
     **
顔半分かしげて涼む夏の月
朝顔の風情や淡き青さかな
鳴き尽きて蝉の一生裏返る
寝の浅き転げ回って熱帯夜
秋の虫もうひと鳴きの夜の命
隅田川一日焦れて花火鳴る
日向水まご待つ庭のプールかな
水盗む前に上流荒れるダム
幾程も星は流れて月涼し
背を押して鳴くは蜩日