【俳句ノートまとめ】 あけび庵

【俳句ノートまとめ】

新涼や蝶槍はい出る日の出かな
峡里の秋寂びに朽ち蚕神
日面や鳩吹く風のかえる寺
雲によす真暗な夜ぞら無月なり
この暑さ生きていけるがむせ返る
立つ雲に一雨ほしや水を打つ
秋風の葉音に鳥の鳴き飛ぶや
台風の生き死に預ける気ままかな
観音の眠りかけたる無月かな
移ろいの一雨に有る無月かな
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気配して遠く無月のビル明かり
雨音の無月寝入りを促せり
貰われて雨の月に鳴く子猫かな
まんもくの黄金の田にぞ赤えんま
田に黄金てる映え萌えて赤えんま
風心地みずに遊ぶや狸が淵
蜩を泣かせて置くや山の中
日暮れてはかなかな道の