櫟野寺十一面観音坐像の魅力(櫟野寺本尊、大開帳②)

櫟野寺観音に、ぼくはなぜこれほどまでに魅せられるのか、理由をいくつか考えてみました。

①丈六坐像であること。
あくまでも立像ではなく坐像です。
丈六とは、仏の基本形の大きさ。立像で4.85m、坐像では半分の2.4m。
この2.4mが、ぼくにとって視界にすっぽりと入って満遍なくすべてを堪能できる大きさのようです。
5m近い立像は、見上げるのに軽いストレスがあります。
小さすぎても大きすぎてもよろしくなくて、まあもちろん大小に関わらず傑作仏は数多いのですが、やはり丈六の坐像に勝るものはないのです。
(櫟野寺観音の像高は約3mですが、足元から髪の毛の生え際が