さらばラバウルよ又来るまでは・・・

 この軍歌を酒席でよく歌っていた父。 
 その席は、秋の取入れ終了を祝って、親戚が集まる場が多かった気がする。
 ちょうど今頃の季節だった。
  
 父は男ばかりの三兄弟。
 三人とも出征して、相手がいない所に嫁いで来た母。
 生き残って帰って来たら、長男の父と結婚。長男が戦死なら次男。次男も戦死なら三男という状況のなか、幸い三人とも無事に戦地から帰還。
 長男と結婚した母は、私を含めて三男一女を生んだ。
 三人とも帰って来なかったら、母はそして私はどうなっていたのだろう。
 当時の結婚では別に珍しいことではなかったようだが。
 
 ところで、父は軍歌は