雨催い二の酉過ぎて月見える

 くもり来て二の酉の夜のあたゝかに  久保田万太郎

 一の酉二の酉までは幼な妻  攝津幸彦 未刊句集

 雨の二の酉坐り込みたる深か煙草  鍵和田[ゆう]子 未来図

 泣寝して子に二の酉の過ぎにけり  古舘曹人 樹下石上

 月ありて二の酉の空暮れて行く  高浜年尾

 畳の縁踏んで二の酉かと思ふ  遠山 陽子

 雨催い二の酉過ぎて月見える  アロマ

 二の酉に寄らずに乗りし電車かな  松尾隆信

 二の酉のとつとと昏れてきし人出  兜木総一

 二の酉の雨の中なる金魚かな  岸本尚毅 舜

 二の酉の勲章祝う手をしめて  長谷川かな女

 二の