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よくあるご質問

 小説 フリードリンクカフェ 第47話 イベント前夜


 来週末には東京を離れると大塚が言った。この時点で、最低ラインの三分の
 一しか集客できていなかった。


 「仙台からでも一日に一回は携帯で連絡を入れますから、状況を確認しあいましょう。既に協会のイベントでチラシも相当撒きましたから、そろそろ反応ありますよ」


 不安そうな山田を励ますように、大塚が言った。


 この日、最終打ち合わせのために、イベントのメインゲストとして講演を依頼した著名な随筆家の事務所に行った帰り、ファミレスのドリンクバーだけで既に2時間粘っていた。

 事務所の秘書が、大塚がちょっとさばよんで報告した集客の途中経過の数字に、それでも少ないと不安を隠せない様子で、その姿が山田の脳裏に残っていた。


 「だいじょぶですって・・・、失礼・・・あっモシモシ、そう!ありがとう助かるわぁ」


 かかってきた携帯に関西訛り丸出しで大塚が応えている。


 「横浜支部長がイベントでチラシ撒いてくれるって。ほらね、頑張っていればみんな協力してくれますよ」


 その後、大塚は仙台行き、山田はネット上のフォーラムなどでイベントの宣伝をしたり、イベント用のhpを立ち上げたりして自分なりに集客に務めた。

 それでも、イベント前日までに確実に読める動員数は、ペイラインの6割ほどだった。

 イベントの前夜、大塚から妙に高いテンションの電話がかかってきた。


 「山田さん、明日早めに集合時間設定したでしょう。スタッフも20人近く集まりますから、定例会をやることにしました。それでね、新支部長に全部仕切ってもらっているんだけど、山田さんもフォローしてあげてくださいね」


 何という余裕だろう…と、山田は思った。準備が早めに終わる事を見越して、T支部定例会をやるというのだ。

 定例会の方の講師の手配も、新支部長の田村が済ませているという。



                               つづく

カテゴリ:エンタメ・ホビー

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