語らいの楽しさ何時も通学路

 よくもまあ続くお喋りソーダ水  中村陽子

 お喋りは葭原雀えりに鷺  阿波野青畝

 お喋りな鵯に起こされ今日も晴れる  高山紀子

 梅雨の夜の夢に故人と歓談す  日野草城

 歓談一時夫にゆだねて炭出しに  平井さち子 完流

 歓談のその真ン中のふかし藷  岡淑子

 歓談のかくも田楽食べし串  皆吉爽雨

 歓談のあとで死にけり赤とんぼ  永田耕衣

 メロン切りて歓談の輪に加はらず  村上うらら

 盆の昼人に背見せて閑談す  飯田蛇笏

 鯉飼の友と閑談処暑ゆふべ  堀口星眠

 閑談の燈籠の灯の細りけり  碧梧桐

 閑談の時を忘れて喪