その本の帯にはこんな書評が書かれている。旧約聖書の詩篇のように薄くて重い(NYタイムズ)と。15分もあれば読めるとあるが、たしかに薄くて小さな本だ。しかし繰り返して読むほどにその味わいというか思想が滲み出てくる。
表題は『人生で大切なたったひとつのこと』著者はジョージ・ソーンダースという作家の方。
いつもまでも覚えておきたい大切な言葉が散りばめられているけれど、やはり表題のもととなった小さな出来事が、心に滲みてくる。
作家が小学7年生のときにクラスにエレンという女子が転校してきた。エレンは体がまだ小さく、恥ずかしがり屋だった。そして時代遅れのおばさ
連載:日常