連載:日常3

「プライドは捨てても」

一升瓶を持って注いで回る男性が言った。
「プライドなんて持ってらんないよ。」
すると私の隣にいた男性も言った、
「そうだよ、プライドなんて持ってたって何の役にも立たないよ。」

紙コップに半分ほど注がれたお酒は驚くほど美味かった。

駅伝大会のご苦労さん会だった。私達は選手の送り迎えなどサポートに回ったが、クラブの総力を挙げて取り組んだ。

12月に発表された選手は、皆一様に練習に気合が入った。誰に命じられた訳でもないのに、年を取っても努力する人がいる。私よりみんな年上なのに。

年は残酷で故障する人が続出し、選手は大幅に変更になった。急に決まった人も快