連載:日常3

「幾つになってもお雛様」

市の体育館に市民から寄付されたお雛様が飾られている。飾りつけに仲間が参加した。クラブの日、体育館まで走ることになった。

すぐに汗が流れた。今年は一度も庭の水が凍っていないし、仕事の日は6時半に家を出るのだが、一度も畑が真っ白にならなかった。それでも早朝は手袋を二重にしても指先が痛くなった。霜が降りるほど寒くなったらもう指先が持たない。自転車のハンドルを覆うあれを買おうと思っていたのに、結局買わないままだ。

お雛様は思った程多くはなかったが、やはり華やかだった。入り口を入るとすぐそこに並んでいた。運動する格好をした若い人が大勢いるが、誰一人見向きもしな