飴玉を食べたお方は・・「鶴見俊輔伝」

2015年に哲学者、鶴見俊輔さんが93歳で永眠した時、喪失感に決着をつけたいような気持で、追悼文を書き、朝日新聞の投書欄「声」に掲載して貰ったことがありました。
鶴見さんの「思い出袋」という本に、40代の時に出会い、ずっと心を離れなかった一節があったからです。

鶴見さんは、台湾民政長官、満鉄総裁、内務大臣や外務大臣を歴任した後藤新平の孫にあたります。

不良化、留学、開戦間際の日米交換船での帰国、権力者の一族としての扱いを嫌い、莫大な跡継ぎ資産には目もくれず自立を目指し、苦しみながらも哲学者として、書籍「思想の科学」を50年に渡り刊行し続けました。