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「贅沢な朝」

朝、雨戸を開けるのが待ち遠しくてならない。豪華な椿が燦然と輝いている。それも3鉢も。その上、岩根絞が一輪咲いた。大き過ぎて動かせない鉢に植わっているから、いつも舞台の中央に鎮座している。数える気にならない程、今年は蕾を沢山付けた。

椿の根元は宿根草や買って来た花で埋めている。深い赤のガーデンシクラメンが俯き、名前の覚えられない黄色い花が微笑んでいる。昨日買って来た白いヒメウツギもこれから咲くはずだ。

その後ろには岩に見える石を置いた。石に興味が出たらもう相当年を取ったということだと昔笑われたことがあるが、石は大好きだ。同じものが二つとない。階段状の棚