今年の4月は、随分とゆっくり桜の開花を見せていた。
平成の先に新しい元号の『令和』が示された。
時間は時代を伴って、取り立ててゆっくりと流れているようだ。
JRに乗って窓の外を眺めていたら、樹々が新緑に変わっている。
葉のかたまりがパレット。色の混合となっている。
印象派の作品のようだ。
庭のアイビーが新しい芽を付けて、とろりと柔らかなグリーンに変わっている。
古い枝を切り詰めると捻れ、二日が経つと表を空に向てもとの姿に馴染ませている。
やがて5月の風。
アーチには薔薇が咲いて、初夏はこうして庭に訪れる。
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