神田明神下散歩 ー神田祭と銭形平次ー

中山道と昌平橋通り(都道452号線)の交差点、神田明神(神田神社)の西南麓に位置する辺りが明神下と呼ばれる一帯である。
その交差点から100㍍ほど昌平橋通りを北に歩くと鰻料理の店「神田川本店」がある。文化2年に創業というから200年を超える老舗。この辺りに銭形平次が恋女房お静さんと居を構えていた、ことになっている。司馬遼太郎が「街道を行く」36巻(朝日文庫)の「神田界隈散歩」の中で銭形平次について書いている。80年近く前になる昭和6年(1931)に野村胡堂が出版社からの依頼に応えて書いたのが「銭形平次捕物控」だった。大人気を博し、昭和32年(1957)ま