各務支考の俳句

その4
各務支考(かがみ しこう)の俳句
江戸時代前期の俳諧師。蕉門十哲の一人。村瀬吉三郎の子。
別号に東華房、西華房、獅子庵などがある。現在の岐阜市
出身。 幼少より俳才を発揮し、元禄のころに松尾芭蕉の
門下に入る。森川許六とともに論客と知られたが、性格は
利己主義的だとして悪評もあった。後年、美濃派の育成に
努めた。著書は『笈日記』・『俳諧十論』・『葛の松原』
など多数。
【俳句】
余所余所の山は覆盆子の盛哉
麦時や三弦ひきに鉢ひらき
むき肌は藍を出けり東寺瓜
苔の名の月まづ涼し水前寺
稲稲とそよぐはつらし門の秋
一筋の糸よりかなし今朝の秋
猿猴の手