夏のホームに育つ草

ことさら熱い駅のホーム。

東京への用事があって駅で列車を待っていた。

ホームの足下。線路の壁に草が生えていた。

ドアが開き飛び越える靴を避けて、
通過する快速や特急にめげず、
線路と砂利の暑さに照り返されて
張り付いている草。
梅雨の湿潤の中にわずかな種が降りたのだろうか、

自らの領域を知って、いのちを伸ばすひと夏。

カテゴリ:日常・住まい