息衝いて蛍遠近草の中


 蛍の火柱となる刹那あり  山田弘子

 螢の月に紛るることのあり  山田弘子

 蛍の絵黄色い光の中にあり アロマ

 火焔木の花の蕾に昼蛍  皆川盤水

 先をゆく声の明るき蛍狩  橋本榮治

  蛍火や夕星のまだ色あらず  橋本榮治

 息衝いて蛍遠近草の中 アロマ

 戸を出でて二三十歩の蛍見に  河野扶美

 野火止の雨後の水嵩蛍の火  金子きくえ

 吾子等は綿飴食べつつ遠蛍  アロマ

 蛍追うて畦すたすたと女ゆく  大橋敦子

 螢にとぶ道筋のありにけり  加藤真起子

 螢火や闇の濃くして米どころ  富士原友

 せ