読書 ジョン・グリシャム「危険な弁護士 Rogue Lawyer」

 1989年、出版に苦労した「評決のとき」のあと、1991年に「法律事務所」が150万部の大ヒットとなりジョン・グリシャムをスターダムに押し上げた。本作は2015年に上梓された。

 ハーバード・ロースクールを卒業して、大手の法律事務所に勤務し大企業相手の集団訴訟を狙う野心家の弁護士ではなく、逆にやばい連中でも弁護を引き受ける無頼派の弁護士セバスチャン・ラッドが主人公。

 やばい連中、つまりギャングや麻薬の売人、殺人者などなど。これらは多くの弁護士が敬遠する。うまくいって当たり前、下手をすると命が危ない。

 こういう仕事のせいか、弁護士の妻ジュディス