連載:宗教2

まだ抱いておったのか? (自分のためのメモ)

出典は失念したが、ときどき思い起こす逸話。

あるとき禅の修行僧が二人で旅をしていた。
やがて途中で増水した川に差し掛かった。
これを渡る必要がある。
ふとみると若い女性が川を渡ろうにも
困惑して立ち止まっていた。

僧の一人がつかつかと近寄っていって
女性に話をしたかと思うと、ひょいと女性を背負って
川を渡っていった。
あわててもうひとりの僧が川を渡った。
ぶじ川の向こう側に渡り切ると、
女性も僧の二人も旅を続けた。

しばらく道を進んだ頃に、僧の一人が口を開いた。
あなたは僧侶の守るべき戒律を知らないわけがないだろう。
女性に触れてはならないとされて