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「ヒガンバナが遅かった」

風の強い日、赤いヒガンバナをリビングに入れた。風が止んでも外に出す気になれなかった。

美味しそうなアスパラガスの先端に、きちんと一輪ずつ、上から落ちて来るものを受け止めるように、丸くカーブを描いている花。

いつまでも見ていられる。こんな優しいカーブを他に知らない。

葉が出る前に花芽が伸びるから、一切の夾雑物がない。花が終わると初めて葉が伸びて来る。葉の形もすっきりと潔い。

親知らず子知らずとも言うこの花は、花は花で、葉は葉で完結している。

今年は咲くのが遅い気がした。国連で北欧の女子高生が地球温暖化を食い止める具体的な手立てを打たない各国の首脳