連載:故郷の南志見城山物語

長谷川等伯の能登/故郷の南志見城山物語27

 直木賞作家の安部龍太郎は、等伯の大陸性を「能登畠山文化の源流をゆく」(のと共栄信用金庫発行)で述べていた。

1つは、中国の13世紀後半ごろの水墨画絵師の影響を受けたこと、更に、能登半島が日本海交易や渤海交易の要地であったことだ。そして、能登の各地に朝鮮半島とよく似た祭りと新羅渡来の神をまつる神社も多くある。

能登弁のイントネーションが韓国語そっくりであるとしている。こうした環境が代表作「松林図屛風」を生む原動力になったとしている。

吾輩の子供のころの死者の葬送儀式も韓流ドラマで見る場面で類似していた記憶がある。そして、松林図屛風のような松林風景は