9、「血の上の教会」の復活

ピョートル大帝の騎馬像を写真に収めてバスに戻り、20分ほどかけて「血の上の教会」に向かった。
 イサク寺院の横を通りながら、ドイツ軍の砲撃で左から3本目の柱が少し欠けている部分を確認した。レニングラード包囲戦時、市内で最も目立つ建物は砲撃の格好の標的になっていたはずであるが、被爆したのはその柱の一か所だけだったようで、近くにドイツ大使館があったからだとか、砲撃の照準としたため避けられたとも言われている。
 いずれにしても無事残っているのは有難いことだ。
 バスの進む左手には連邦裁判所、さらに進むと明日訪れるエルミタージュ美術館、その横には入場を待つ人の長