金子みすゞの街から

昭和2年の夏、金子みすゞは、下関の上新地から馬関駅(旧下関駅)までの起伏のある道を子どもを背負って、西条八十に会いに行った。
「お目にかかりたさに、山を越えてまいりました。これからまた山を越えて家に帰ります。」

みすゞさんは、この道を通って行った。
西条八十は、金子みすゞの追憶として、
「彼女の容貌は端麗で、その眼は黒曜石のように深く輝いていた。」とあります。

この道の傍らに、手を合わせるホトケノザが咲いておりました。

「童謡詩人金子みすゞの生涯 矢崎節夫」から

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