浦和散歩 ー菖蒲と同病相励ますー

ショウブ(花菖蒲)、アヤメそしてカキツバタの区別は私には今もってできないでいる。
ショウブもアヤメも漢字を充てると「菖蒲」だそうだ。(アヤメを文目とも)
「いずれアヤメかカキツバタ」―どちらも美しくて選ぶのは困るよと私なぞ目じりを下げながら言うだろう。
「いずれが菖蒲」と最初に書かれたのは「方丈記」のようだ。武将、源頼政が怪鳥を退治した褒美として頼政が好ましく思っていた女性、菖蒲前を、となった。ところが時の上皇はとんだ悪戯をする。美女12人を並べて、この中から菖蒲前を選べと。頼政は困った。当時は直に女性の容姿を見ることはできない。よくて御簾越しなのだから