連載:倭人伝の真実に迫る

14. 一大国から末盧、伊都国へ

ついに壱岐の一大国から九州本土の末盧国へ上陸である。末盧国には官職名の記事がなく、上陸しただけの通過点といった趣もあるので、今回は一気に伊都国まで歩を進める。
●又、一海を渡る、千余里。末盧国に至る。四千余戸あり。山海に浜(そ)うている。草木茂盛し行くに前人を見ず。好んで魚鰒を捕え水の深浅と無く皆沈没して之を取る。
●東南陸行、五百里、伊都国に到る。・・千余戸あり。世に王あるも皆、女王国に統、属す。郡使の往来、常に駐(とど)まる所。

14.1 一大国から末盧(まつら)国
壱岐の郷ノ浦から出航する。ガイドには「又渡一海」と「又」はあるが方向がない。末盧国