人の心に連動する「是非の尺度」

禍は福の倚る所、福は禍の伏す所なり

不運なとき、そこには幸運がよりそっており、
幸運なとき、そこには不運がひそんでいる。
時代や立場が変われば正も邪になり、
善も悪になり得る。

「人はだれしも、美は常に美であると考える。
美は同時に醜であることを知らない。善と悪、
幸と不幸、難と易・・・これらの概念は、
あくまで相対的な区別に過ぎず、相互に連関しあい、
限定しあい、転化しあい、一つの個を成している」
つまり、表裏一体なのです。

目に見えるものは大切です。
しかし見えるものの影にあるものも、
見られるようにならないと、見えるものをも、
正しく見るこ