連載:宗教3

「生死一体」のいのちと「生一つ」のいのち (自分のためのメモ)

本年度の読書会では、楠恭氏「妙好人を語る」を読み進めている。楠木氏は、禅の鈴木大拙師に師事した方である。そして主に浄土真宗の教えにかかわる著書などがある。宗派は異なるけれど、「指し示すところ」は同じであるという考えのもとだろう。自分自身も同様な考え方でみている。

妙好人を語るという書名ではあるが、内容は濃厚に宗教の本質、つまり信心とは何かについて語られていて名著だと思う。
内容は、妙好人の各論に分かれているが、そのまえに悟りの概説のような章が置かれ、これがじつに深いものがある。

本質的なことがらとして次のような解説がある。
われわれの考えるいのちは、