連載:日常1

「飛ぶように売れていく」

最後の一個だ。手を伸ばそうとした。横からサッと持って行かれた。だが、直ぐに戻した。人の手が直接触った。躊躇した。するとまた違う手が伸びて持って行く。また戻した。

若い男の店員が出てきて、ダンボール箱を開けた。キャベツがぎっしり詰まっている。

箱に直接伸びてくる手もある。
「一つ下さい」
私も加わった。私はレタスを買いに来たのだが、見当たらなかった。キャベツも148円。

市民の森で仲間と運動した後は必ずスーパーに立ち寄るが、チラシを見た近所のマルエツに行った。午前中なのに客が沢山いる。ここもだ。

野菜が高騰している。高くても買わない訳にはいかぬ。野