爺やの徘徊日記15
爺やの前歯には虫歯はない
しかし、若い頃、固いおかきをバリバリと噛んで食べられたのが嘘のように、噛んでおかきを割ることができなくなっている
昨今は手で割ってから口に入れて食べている
歯の質が弱くなっているのか、咀嚼力が衰えたのか、多分、その両方によるのだろう
そのうちに、肉も噛みきれなくなり、老人ホームで提供される刻んだおかずを食べなくてはならなくなるはずだ
人間、食事を摂らなくなると老いは進み、死の2ヶ月前くらいからは、如実に食事量が減るらしい
爺やは、さほど美食家でもなく、飽食家でもないようだ
昔からいう、エンゲル