連載:薩摩よみうり文芸

薩摩よみうり俳句10月8日(火)

火曜日の薩摩よみうり俳壇 10月6日
淵脇 護 選

籠もり居のひと日を障子洗ひおり
 (評)季語は「障子洗ふ」で秋。単に「障子」だけだと
  冬。世のコロナ渦は収束の気配は見えず、「GO Тo トラベル」に始まる経済推進は、国民にウイズコロナの生活を余儀なくしている。巣籠もりの日常のつれづれに、障子を洗って冬支度をする姿が切ない。

秋深し宮沢賢治読み耽る       霧島 内村としお
さざ波の琵琶湖のほとり郁子熟るる  霧島 尾上 春風
もの忘れお互ひ責めず秋暑し    鹿児島 川端清一郎
昭和まで翔んで祈りのほうほたる   霧島 神崎 義史
糖度み