連載:№49 茂吉のアマケラ

ほっと氏の野鳥の話題49

ほっと氏の野鳥の話題 №49 2007年1月

茂吉のアマケラ

 『和歌の歴史』(藤田福夫、阿部正路編 桜楓社 昭和47年)という本があり、収録されている「和歌と方言」(川本栄一郎)というのに目を通していたら、斎藤茂吉の歌は「ざっと数えただけでも16500首の多きに達しているが、方言らしきものは、次に掲げる十語あまりにすぎない」として、そのなかで、郷里山形県の方言と思われるものは、「啄木鳥(けらつつき)」「南蛮啄木(なんばんけら)」「雨啄木(あまけら)」「逆白波(さかしらなみ)」だけであると述べている。
 啄木鳥はけらつつきという。「逆白波」については