上空を飛行機が行く音がする
さかしまにしても夜長の砂時計 町田しげき
ずるずると昨夜の夜長を引きずりて 稲畑廣太郎
こゝろよく疲れて眠る夜長かな 日野草城
ひとごゑをへだつ夜長の襖かな 長谷川素逝 暦日
録画して秋の夜長に見るテレビ アロマ
温泉の面に夜長のランプ灯りをり 清崎敏郎
湯薬師は夜長く灯り給ひけり 阿波野青畝
妻がゐて夜長を言へりさう思ふ 森澄雉
妻が書く夜長まかせの文長き 林 翔
旅芝居見せて夜長の湯治宿 大江 朱雲
旅馴れて来て温泉宿の夜長かな 星野立子