ことしもここに石蕗の花も私も 山頭火
海近く石蕗咲いて断層へ アロマ
さびしさの眼の行く方や石蕗の花 蓼太
どこへでも行ける明るさ石蕗の花 鎌倉佐弓 潤
どーんと波音日向に覚めて石蕗の花 有働亨 汐路
つはぶきの花の日々新たなり 高野素十
ふるさとと同じ石蕗咲き天草よ 鈴木真砂女 夕螢
みまはして石蕗の黄のさてにぎやかや 久保田万太郎 流寓抄
一島に一戸一井万の石蕗 青木重行
今日よりは十一月の石蕗の花 高木晴子
南国の石蕗の黄いろのあたゝかく 高橋淡路女 梶の葉
夕闇に石蕗の明りの